読書タイムはなかなかとれませんが、図書館から借りてきた「アノスミア~わたしが嗅覚を失ってからとり戻すまでの物語~」を読みました。
これは、料理人を志していた著者であるモリーが事故をきっかけに嗅覚を失い、徐々に嗅覚を取り戻していく過程が書かれたノンフィクションです。
表紙の絵も食べ物ですが、最初の方の料理修行時代のところは、ただ文字だけなのに「おいしそう」と感じさせる香りや風味の描写がすごいです。その点で「食堂かたつむり」と似てるかもと思いました。
嗅覚を失ってから、モリーは「嗅覚」「香り」などに関するさまざまな人と出会います。医者、科学者、有名香料会社の人、調香師、味覚を失った有名シェフ。
彼らとの話や、文献など、私も勉強になることが多く、いくつも付箋をつけながら読みました。
少し紹介すると、
・人工の香りと天然の香りでは、鼻で識別できなくても脳の反応部位が異なる
・「心地よい」香りがある漂う場所だと、人が他人に対して寛容になる
・嗅覚の能力が高い人の方が、人の感情にまつわるスキルも高い
・ピルを服用していると、家族や親類に似た香りを好むようになる
・香りの記憶は、その人の過去・現在・未来 でもある etc...
アロマ関係の人なら、ぜひおすすめしたい1冊です。
そろそろ12月も近づいてきましたが、今年、読んでよかったなあと思ったのは、まずこの2冊。
・恩田 陸 「夜の底は柔らかな幻」
・伊坂 幸太郎 「マリアビートル」
途中でやめられないおもしろさでした。
・柚木 麻子「私にふさわしいホテル」
・谷川 直子「おしかくさま」
は結構笑えました。
人気ドラマの続き、池井戸潤「ロスジェネの逆襲」は早くドラマにならないかなと。
今週の課題図書は、「食える数学」「宗教がわかれば世界が見える」です。
読む本については、雑食かも。
< air-アイル- アロマテラピーとハーブの教室 >
Akiko Takamatsu
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